撮影の「撮」。「撮」るという漢字。
「撮」
以前、ふと、この漢字って「カメラ」がこの世に生まれてきてから出来た漢字なのだろうか…と思ったことがありました。
だって、漢字の形からして、しっかり「手」を添えてるし、「取」の上にある「日」は断然シャッターボタンに見えるじゃないですか。(笑)
それにカメラやビデオ以外にこの漢字を使う用例を殆ど見たことがない。
そうだ、きっとそうだ。と一人い悦に入っていたのだが、果たして本当にそうなのかと思って調べてみました。
違いました。しかも全然…(笑)
本来の意味は「つまむ」だそうです。
手(指先)で取ること。ちなみに「取」の上の「日」は太陽ではなく(勿論、シャッターボタンであろうはずもなく・・・^^;)、取ったものを入れておく「袋」の象形だそう。
「そうして、肩に掛けた箱の口を開けて、手拭(てぬぐい)の首を、ちょいと撮(つま)んで、ぽっと 放り込んだ。」(夏目漱石「夢十夜」第四夜から)
「右の手の指尖(ゆびさき)で、左の袂(たもと)の尖(さき)を撮(つま)んで、首を右に傾けて、 ちよいと圭一の顔を覗(のぞ)く。」(森 鴎外「身上話」から)
文豪たちもちゃんと使ってました。(^^;
つまんだものですから、「わずか」とか「ちいさい」という意味でもあるそうです。
なるほど・・・勉強になりました。(って常識?^^;)
けれど、写真を趣味にしている人は憶えていてもいい薀蓄かもしれません。(爆)
小屋の上で電話している「シゲさん」(笑)
言うまでもなく、写真は本文と関連はまったくありません。(^^;
(この記事を書いたのは12/16でした。公開するの忘れたまま登録リストに埋もれてました^^;)
良い光ですね。
返信削除最近あんまり光をつまんで無いな...と思ったりして。
「光を撮む」
返信削除うーん、すばらしい表現だ。
今度、使ってみたいフレーズです。(^^)