(磯部散策前編からの続きです)
さて、馬鹿な昔話をしているうちにまた磯部の温泉街へと戻ってきた。
磯部の鉱泉の水が入っている煎餅を「磯部煎餅」といい、これは数ない(^^;安中の名産品の一つとなっている。サクサクととても軽い食感の甘いお煎餅である。
磯部の水は炭酸水素塩強塩温泉でありしょっぱいのだ。舐めた記憶はないけれど…
磯部の鉱泉を使って、湯豆腐を作るとにがりが溶け出しふわふわのとろとろのまるで京都で食べる湯豆腐のようになる。これは何度も試しているので間違いない。(が、今は磯部の鉱泉をなかなかわけてもらえない…^^;)
そう言えば、以前は「磯部温泉っていうけど、正しく言うと磯部は温泉じゃなく鉱泉なんだよ。ボイラーで沸かしているから本当の温泉じゃないんだよ」とかいう人がいた。(日本の温泉法では、湧出温度が25度以上が温泉としている。)
そういう表示に厳しくなったこのご時世に「温泉」を名乗って大丈夫なのかとふと思ったので、調べてみたら、新たに掘られた新源泉は温度が高く52℃だそうだ。
うーん、まぎれもなく温泉である。
足湯に入っている人がいた。地元民以外では初の遭遇者かもしれない。(^^;
写真を撮っているのが珍しいのか、ずっとこちらを見ていた。
子供たちが描いたいうアート…である。落書きがされていないのは好ましい。(って落書きする人がいないのか…^^;)
細い路地を歩く。どこか懐かしい匂いがする。単に温泉の匂いとかではない。そこに吹く風の匂いだ。
かつては酔っ払った侵入者がいたのでしょう。(^^;
今は用なし。だから、錆びてる。
路地を行く赤いバイクの郵便屋さん。日本全国津々浦々どこでも見かける光景…ご苦労様です。
八百屋さん。いや、総合食品でヨロズヤさんという感じか。
左のシャッターの裏側(の飲料水の冷蔵庫の奥)にレジがあり、そこに店の奥さんらしき人とお客さんらしき人が楽しそうに話をしていた。でも、写ってない…(泣)
そのお隣。大衆酒場の文字が泣かせるが、もうやってない。
磯部の坂。車では時々通るけど、歩きながら見るのでは印象がだいぶ違う。
坂の上が四つ角の交差点。これは南側、磯部駅方向を見たもの。
その交差点を北側に行けば、車を停めた磯部公園だが、折角だからと磯部駅まで行ってみた。
磯部駅のローターリーの入り口。
なんだか、昭和、ノスタルジー。まさに古い小さな温泉街の駅…という感じ。40年前とあまり変わっていない気がする。
駅舎もこんな感じ。
写真には人は写っていないが、ちょうど下りの電車がやって来て結構大勢の乗降客があった。でも、皆さんビジネスルックのスーツ姿。
実は駅の北側は安中最大の工場がある。信越化学…塩ビと半導体ウエハでは世界シェア首位の企業。工場の敷地も途方もないサイズ。そこへ向かうビジネスマンたちがこの駅を利用するのだ。
普段、電車に乗る機会などまるでないので、電車の料金というものを見たくなった。
安中駅まで一区間で「190円」。高崎までで「320円」…安いのか高いのかすらよくわからない。(^^;
駅から同じ道を戻る。
これは西、妙義山の方向を向いたもの。
沢山のお店がシャッターが下りているか、開いていても「照明」がついていないので中が真っ暗…暗くて見えないけれど、磯部煎餅屋さんです。(^^;
「灯りなんかついてなくても、知ってる人は黙って入ってくる…」
観光客はもはや相手にしていない感じである。なんだか寂しいが、これも時代の流れなのだろう。
ということで、これにて「磯部散策」は御終いです。
しかし、色々と考えさせられる散策でした。
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