年末、はりーさんにお薦め頂き、アマゾンでポチッとした「機龍警察 自爆条項」の上下巻、ようやく読了いたしました。
しかし、35年ぶりくらいにSF小説読みました。
初めて本を手にした時、ふと本の出版社名を見て、「おぉ、ハヤカワ文庫とはお懐かしゅうございます。」と思わず挨拶しちゃいました。(笑)
しかし、SF小説ですが、SF色はあまり強くないのですね。
近未来警察小説という珍しいジャンルなのかもしれません。
しかし、機甲兵装が登場すると言う以外はいたって現代小説的でもあり、猛烈に妄想力を働かせなくても読み進められました。
文章は冗長にならず、短いセンテンスで小気味よく軽快に進みます。
そして、なにより驚かされたのは文中に散りばめられたその豊富な「語彙」。
今まで見たことのない単語や熟語なのに、その意はその文字でなくてはならないような、研ぎ澄まされた鋭利感のあるものです。
「まいったなぁ!こういう言葉を使うのか!」と何度も唸らせられました。
豊富な語彙から、その言葉を選ぶ鋭さはまさに「スペシャリスト」。
巻末の筆者のプロフィールを見て、なるほど作者は元予備校の現国・古文(漢文)の講師だったのかと妙に感心したものです。
ちなみに機甲兵装とは、簡単に言ってしまえば人が乗り人が操縦するロボットのようなもの。リモコン操作する鉄人28号ではなく、フレンドリーなロボコンでもなく、人が乗って戦うマジンガーZのようなロボ。(すみません。それ以降のロボット知識がございません。^^;)
最初はこの機甲兵装の戦闘シーンが読みこなせるかと心配しましたが、無用でした。
世の中に存在しない架空のモノを文章だけで表現するのはとても大変なことだと思いますが、書き過ぎず、また端折り過ぎない筆力はたいしたものです。
頑張って緻密に説明を加えれば加えるほど、読み手はそれが苦痛になり、かと言ってテキトウに省いちゃうと何がなんだかよく分からなくなるのですが、その線引きが実にうまいと感心しました。
外国人がたくさん出てくると、その名前が憶えられず、誰が誰だかよく分からなくなってしまうくりまんじゅうですが、どうにかそれも乗り切れました。(汗)
見知らぬ北アイルランドの地に思いを馳せられたのもこの本の収穫です。
シリーズモノで前後入れ替わってしまいましたが、次はファーストシリーズの「機龍警察」です。
ちなみにずっと「機能警察」だと思っていたら、実は「機龍警察」だと分かったのは、上巻を読み終わった後。(笑)
思い違いも甚だしい。思わず笑ってしまいました。^^;
興味のある方は是非、ご一読ください。
< Nikon D40x + Sigma 30mm F1.4 EX DC HSM >
しかし、35年ぶりくらいにSF小説読みました。
初めて本を手にした時、ふと本の出版社名を見て、「おぉ、ハヤカワ文庫とはお懐かしゅうございます。」と思わず挨拶しちゃいました。(笑)
しかし、SF小説ですが、SF色はあまり強くないのですね。
近未来警察小説という珍しいジャンルなのかもしれません。
しかし、機甲兵装が登場すると言う以外はいたって現代小説的でもあり、猛烈に妄想力を働かせなくても読み進められました。
文章は冗長にならず、短いセンテンスで小気味よく軽快に進みます。
そして、なにより驚かされたのは文中に散りばめられたその豊富な「語彙」。
今まで見たことのない単語や熟語なのに、その意はその文字でなくてはならないような、研ぎ澄まされた鋭利感のあるものです。
「まいったなぁ!こういう言葉を使うのか!」と何度も唸らせられました。
豊富な語彙から、その言葉を選ぶ鋭さはまさに「スペシャリスト」。
巻末の筆者のプロフィールを見て、なるほど作者は元予備校の現国・古文(漢文)の講師だったのかと妙に感心したものです。
ちなみに機甲兵装とは、簡単に言ってしまえば人が乗り人が操縦するロボットのようなもの。リモコン操作する鉄人28号ではなく、フレンドリーなロボコンでもなく、人が乗って戦うマジンガーZのようなロボ。(すみません。それ以降のロボット知識がございません。^^;)
最初はこの機甲兵装の戦闘シーンが読みこなせるかと心配しましたが、無用でした。
世の中に存在しない架空のモノを文章だけで表現するのはとても大変なことだと思いますが、書き過ぎず、また端折り過ぎない筆力はたいしたものです。
頑張って緻密に説明を加えれば加えるほど、読み手はそれが苦痛になり、かと言ってテキトウに省いちゃうと何がなんだかよく分からなくなるのですが、その線引きが実にうまいと感心しました。
外国人がたくさん出てくると、その名前が憶えられず、誰が誰だかよく分からなくなってしまうくりまんじゅうですが、どうにかそれも乗り切れました。(汗)
見知らぬ北アイルランドの地に思いを馳せられたのもこの本の収穫です。
シリーズモノで前後入れ替わってしまいましたが、次はファーストシリーズの「機龍警察」です。
ちなみにずっと「機能警察」だと思っていたら、実は「機龍警察」だと分かったのは、上巻を読み終わった後。(笑)
思い違いも甚だしい。思わず笑ってしまいました。^^;
興味のある方は是非、ご一読ください。
< Nikon D40x + Sigma 30mm F1.4 EX DC HSM >
逆から読んだのですね。
返信削除当然、機龍警察から読んだ方が分りやすかったかと思いますが(汗)
この緊張感がたまりませんね。
ちりばめられた難解な伏線も全て拾ってさらに形になっていく様は圧巻です。
よくあれだけ伏線を引っ張って成り立つなぁと感心致します。
去年読んだ本の一押しでした。
序盤は本のように、中盤は奇術師のように、終盤は機械のように指しなさい。
返信削除Spielmann
(Play the opening like a book, the middle game like a magician, and the endgame like a machine.)
ネットには何でもありますね。
はりーさん、どもです。
返信削除三冊一緒に頼んだのです。
そして、到着した本を手に、ふと考えました。
もし「機龍警察」から先に読んで、自分的に向いていなかったら、たぶん「自爆条項」の上下巻2冊は読まなくなってしまうかもしれない。
しかし、先に「自爆条項」を読み出せば、仮に面白くなくても下巻まではちゃんと読む。
たははは…そんな、なんともつまらぬ考えの元の読書順だったわけです。
今から思えば、先に「機龍警察」読めばよかったかと思いますが、まぁ、いいです。
「自爆条項」はまだ触りしか読んでいませんが、、そのうち、自爆条項に出てきたお話は「あっ、これだな!」とか思えるでしょうし…
「序盤は本のように、中盤は奇術師のように、終盤は機械のように指しなさい。」
沖津の言うチェスの格言ですね。
ちなみに、詩人キリアン・クインは好きじゃないです。(笑)
そんな深い読みがあったとは...
返信削除続きは、「機龍警察 暗黒市場」で、ユーリ・オズノフ警部が主人公で描かれています。
まだ単行本しか出ていませんが。
悲しいかな、「自爆条項 上下」を読んだあとでは「機龍警察」がややつまらなく感じるかも知れない。
それほど続巻の方が研ぎ澄まされていくような感じがします。
いや「機龍警察」は彼のデビュー作だったのでした。
はりーさん、ドモです。
削除すみません。ちょっとバタバタしていて、コメ返遅れました。m(_ _)m
また「機龍警察」もなかなか読み進めることが出来ていません。^^;
まだホンのさわりですが、登場人物が「自爆条項」でその人物像が分かっているので、親しみやすいです。
「暗黒市場」も文庫化されたら読みます。^^)v