三浦半島の先端、三崎と言えばやはり最初に思い浮かぶのは「マグロ」でしょう。
実際、漁港の周りは「マグロ」料理屋さんばかりです。
しかし、ここ三崎マグロは日本を代表する有名なものではあるけれど、例えば近年、完全にブランド化した、厳しい北の海、津軽海峡で獲れる大間のマグロなどとは少し違って、三崎マグロはワールドワイド。
要するに世界各地で獲れた本マグロなどが、ここ三崎港に水揚げされた際、そのマグロが「三崎マグロ」の名称になるわけです。
「な~んだ、じゃあ、別に産地によってマグロの質とかがいいとか、そういうわけじゃないだ?」と思ったあなた。
はい、半分正解、半分間違いです。(笑)
勿論、世界中からここ三崎へマグロが集まってくるのですから、確かにそのすべてが上質なものとは言えません。これは当たり前です。
けれど、「三崎」はやはりブランド。マグロ業界にとって三崎へ水揚げする限りは、世界中の上物のマグロが集まるというのもまた大きな特徴なのだそうです。
はい、勿論、受け売りです。^^;
まっ、そんな三崎へ来たわけですから…
お昼は当然、マグロです。マグロ以外にないでしょう。(笑)
パンフレットにも昼食は「老舗料亭で味わう鮪尽くし弁当」とありましたので、期待に胸膨らみます。
産直センター「うらり」からバスに乗って約3分。
賑やかな漁港周辺の街並みを抜けたあたりで、不意にバスはスピードを緩め、そのまま停車しました。
停まった場所は駐車場じゃありません。二本の道がY字に交わるその安全地帯のような場所です。^^;
周囲にお店らしきものは見当たりません。
しかし「では、こちらでお昼になりますので降りてくださ~い」とガイドさんがマイクを握りました。
あっ、このワンちゃん。お店のワンちゃんとかじゃありません。バスを駐めた場所の前にあった家の子。窓が開いていてバスが止まるとすぐに顔を出してお出向かいしてくれました。
多分、多くの観光バスがここに停まるので、恒例行事になっているのでしょう。
ふと見ると海沿いの道の歩道にこんな立看板が置かれてました。
ひょっとしてあれか?
看板の置かれた先を左折します。
う~ん、安中よりもさらに寂れた感じの商店街を歩きます。いったいどこへ行くのやら…
そして、着いた先がこちらでした。
*
昭和27年の開店、親子3代和食専門料理店。「割烹Y」さんです。(まぁ、色々訳あって伏字です。^^;)
確かに老舗です。
南天の木、ベンチに置かれた灰皿がしぶいです。ボカさずにはいられません。^^;
玄関の前に置かれていたこの看板なんかも、潮風に吹かれつつ過ぎたその歳月を感じさせられます。あぁ、風雪流れ旅!^^;
そのまま年代を感じさせる色褪せた暖簾を潜り、店内に入ると…
いかにも頑固そうなご主人がお出向かえ下さり、すぐにそのまま仲居さんらしき方が二階へと案内してくださいました。
靴を脱ぎそれを下駄箱へ入れて、踏み板の幅狭い薄暗い階段を上がって行きます。気をつけないと危ないです。
*
割烹ですから、勿論、和室。壁に掛けられた提灯と団扇ががなんとも泣かせてくれます。
もちろん、まずはこれで「乾杯」でしょう。
でも、最近、発泡酒に慣れた舌には本物のビールは濃くて飲みにくいです。
なので、つい「すみません。炭酸ください。少し割ります!」って言いたくなります。
なかなか風情ありやがります。
で、今回の旅の目玉「三崎老舗料亭で味わう鮪尽くし」弁当なるものがこれでした。
いや、訳あって^^;つい紫蘇ふりかけご飯中心にピントを合わせてしまいましたので、一応ご説明いたしましょう。(爆)
左手前:大葉の上に鮪のお刺身が3切れほど載せられていて、さらにその上に食用菊、そしてワサビが添えられています。
右手前:鮪のハンバーグ冷凍のコーンと人参甘酢あんかけ。
左奥下:鮪の煮付け松の実のせ
左奥上:鮪のマリネ(多分、鮪の身とスライス玉葱をフレンチドレッシングでまぶしたもの…)
右奥下:鮪の鎌焼きクコの実のせ
右奥上:…忘れました…^^;
お膳には他にもお吸い物… 紫… 御新香… 蜜柑…
う~ん… 確かに鮪尽くしです。
でも、なぜか皆さん、一様に無口でした^^;
はい、とっとと、次に参りましょう。
こちらは甥っ子のお子様弁当です。
玉子焼き、エビフライ、鮪のお刺身です。
「マグロのお刺身もエビフライも卵焼きも、ボク、だ~い好き!!!」ということで、甥っ子は大満足のご様子です。
ふと見るとなんか不思議な箸を使ってます。
「なんだ、それ?」って訊くと「僕のお箸!」
なんと箸使い矯正箸だそうです。なろほど、そんな時代ですか?
「もう少し、よく見せて!」
「は~い!」
うーん、まるで大リーグボール養成ギブスみたいな箸ですね。
でも、箸使いまるでなっていないくりまんじゅうも欲しいです。
人前で箸使うのが恥ずかしいほどヘタッピーです。
しかし、今更、遅いかもしれませんが…^^;
お弁当をちゃっちゃか食べて…
さ~てと、なんかオモロイものでもないかと探索開始。(汗)
うっ、いきなり発見!
「危険ですので、窓は絶対に開けないでください by店主」
すみません。開けちゃいました。^^;
だって、ちゃんと鍵あるのに、それ掛かってないんだもの…
そもそも、理由も書かずに「開けるな」って書かれていたら、つい開けたくなるってのも人情ってものでしょう。
*
開けてびっくり玉手箱ってこともありませんでしたが、理由は多分、これですね。はい、今にも崩れ落ちそうです。
しかし、余計なお節介かもしれませんが、「窓を開けないでください。」と書くよりも、早く補修したほうがいいと思います。
すみません。でしゃばったことを申しまして…m(_ _)m
で、続いての発見はこれです。
「くいしん坊万歳」や「飛び出せ青春」の村野武範さんがご来店してました。
日付を見ると昨年の10月28日。
しかも、そのお隣にはハリウッド女優の島田陽子さんも…
ご来店は同日。他にも二名写真入でサインがありましたが、そちらの方は知りませんでした。^^;
きっと何かの旅番組でやって来たのだろうと試しに「村野武範 島田陽子 三崎」ってフレーズでググッて見たら、すぐにヒットしちゃいました!
「村野武範&乙黒えりが行く堪能の旅!!本場!三崎マグロ編」という番組らしいです。
でも、知らんなぁ…
テレ東か?と思ったら「TVK」でした。(笑)
あっ、テレビ神奈川です。群馬じゃ映りませんが、学生時代はとってもお世話になったチャンネルです。
さぁ~て、ご馳走さまでした。(ペコリ)
とっとと一人先に店外へ出ました。
ちなみにお店の隣は魚屋さん。日曜日で本日はお休みのご様子でした。
で、お店の前の集合住宅駐車場のシャッターは、なんとこの通り見事に朽ちてました。実際、下の方、ありません。
しかし、さすが海のすぐ近くですね。普通、ありえない錆び方です。
ぶらぶらと路地を歩きながら、一人海岸へ向かいタバコを一服。
吸いながら、しばし釣り人と海を見てました。
*
およそ10分後、皆さんもやって来たので、このワンコにご挨拶。「また来るかどうかわからんけど… いや、多分もう来ることはないと思うけど^^;、元気でなぁ~」と挨拶してバスに乗り込みました。^^;
そんな三崎の「鮪尽くし」のお昼でした。(汗)
まだまだ続きます…
< Nikon D700 + AF-S Nikkor 50mm F1.4G >
やっぱ、くりまんちゃんの旅レポは面白いワ
返信削除続きも楽しみ。
ありがとう!^^)v
返信削除今後とも精進いたします。