2011-06-02

桐たんす同窓会NO4

 (桐タンス同窓会NO3からの続きです…)

 滋賀県、近江はまさに水の国である。
 かつては淡海(あはうみ)と書き、近淡海とも呼んだという近江の国。
 琵琶湖の呼称をそのまま国名にしたというのが頷けるほど、琵琶湖の雄大さには圧倒される思いでした。

 湖周囲長約240キロ、湖水面積670キロ平方メートル。滋賀県の面積の実に6分の1にもおよぶ琵琶湖。呆れるほどの大きさです。

 しかも、これが海ではなく「淡水」の湖だというのが、当たり前のことはいえ現実としてはなかなか受け止められないものでした。
 どうみてもやっぱり海ですよ!これ!(笑)

 琵琶湖に訪れたことは勿論、初めてではありません。
 実は大津市内、しかも今回同窓会が行われる雄琴温泉のホンの2、3キロほど離れた場所に実弟の嫁の実家があります。
 なので結婚式は大津プリンスホテルでしたし、それ以外にも大津周辺には何度か訪れたことがあります。

 しかし、県庁所在地であり都会でもある大津周辺の湖南と湖東の彦根から見る琵琶湖ではその印象がまったく違うことになにより驚かされました。
 彦根城には何度か行っていましたが、ほんのすぐその先の琵琶湖には足を伸ばしませんでした。
 いや、彦根ICで高速を下りて正解でした。多賀SAよ!ありがとう。^^;

 帰ってきて弟夫婦に聞いた話ですが、「湖西」や「湖北」もまたいいところだそうです。
 滋賀県は琵琶湖を中心に、大きく湖南・湖東・湖北・湖西の4つに分けられていて、風土、文化、景観などがそれぞれ異なるそうです。

 大津市を中心に京阪に近い交通の要衝であり、平野部も多いため古くから開発が進んだ湖南。
 平野部が大きく開けており、見るからに穀倉地帯、そして近江商人を多く輩出した地域でもある湖東。
 平野部が少なく、琵琶湖近くまで山地が迫る自然が豊かな湖西。
 北陸や東海との緩衝地帯でもあり、いまだ伝統的な文化や景観がよく保たれている湖北。
 いや、いつか「湖西」「湖北」にも訪れてみたいものです。

 本日のお写真は昨日貼った彦根の小さな漁港から湖周道路で琵琶湖大橋に向かう途中(まだ、車が停められる場所がある時)に撮ったものなのですが、漁港から少し走り、ひなびた漁村のような集落に少し広い空き地があったので、そこに車を停めて(2枚目)写真を撮っていると、突然、背後から地元の方らしき人に声を掛けられました。

 「ずいぶんと遠くからいらしたな…」
 くりまん号のナンバー見てそう言って来たのは60代半ばとお見受けする男性でした。
 お話をさせて頂くと、昔、仕事の関係で群馬の高崎によくいらしていたということで、安中や群馬のことなどもよく存じの方でした。

 なのですぐに打ち解けあい、楽しい話に花が咲いたのですが、ただ一つだけ困ったことがありました。
 いやっ、ネイティブな近江のお言葉、時々、理解が出来ないのです。(汗)

 滋賀県は基本、いわゆる関西弁ってやつです。
 けれど、吉本芸人をはじめとするテレビ等で聞き慣れた関西弁とは微妙に違うイントネーションとその言い回しが異なる(気がします)。
 特に言葉の語尾が不意に靄に包まれたように判別出来なくなることがしばしばありました。

 勿論、この地で直接住民の方と話をしたのはこの方だけでしたので、ひょっとしたらこの方の固有な言い回しであって、他の方、特に若い方などはまったくそうでないのかもしれませんが、時々、会話をロストしてしまうことがあったことも事実です。^^;

 詳しいことは分かりませんが、東京を中心にそこから離れて行くと次第に訛りが入ってくるように、大阪や京都を中心にして関西弁でも同じ現象が起こるのでしょうか。
 まぁ、そうなのかもしれません。
 でも、東に寄っている方がより関東弁に近くなると安易に思っていただけにちょっと斬新なカルチャーショックでした。
 こういうことも旅での新しい発見で楽しいことです。

 琵琶湖にはその沿岸に沿ってぐるりと周回できる「琵琶湖周(湖岸)道路」というのがあります。
 交通量も少なく、雄大な琵琶湖を眺めながら快適なドライブが楽しめる実に気持ちのいい道ですが、これまた一つ困ったことは「ハッ」と息を飲むような景色に出会えても、この道路、すぐに車が停めるようなスペースがまったくないのです。

 湖周道路を走っていると様々なものが目に入ってきます。
 沿岸で長閑に釣り糸を垂らしている麦藁帽子のオジサンがいたかと思うと、いきなりヨットハーバーが現れ、イマドキ風のオニイチャンやオネエチャンが楽しそうにモーターボートやジェトスキーを湖面に滑走させていたり、はたまた少し行くと今度はいかにも体育会系って感じの学生たちがウインドウサーフィンの練習をしていたりして…
 兎に角、見ていて飽きませんしカメラを向けてみたい欲望にかられる被写体も豊富なのです。

 でも、車が停められない。(汗)
 車を寄せる路肩もなし、また数キロおきに小さな公園や緑地もあるのですが、そこへ入っていく道もすべて入口にポールが立っていて「進入禁止」!
 湖岸の空き地などへも立ち入れない細工がされています。

 湖岸には多くの人がいるのだから、どこかから必ず入れるはずだと目を凝らして見ていたのですが、結局、分かりませんでした。
 ひょっとして湖周道路の外側に車を停めて徒歩で湖周道路を越えて入り込むのかとも思いましたが、ウインドウサーフィンとか持ち込むので、絶対にどこかに進入路はあるはずですよね。うーん、分かりません。

 湖周道路を走っていてもう一つ感じたことは、琵琶湖に隣接してどこまでも続くような水田、そして麦畑の美しさでした。
 琵琶湖へ注ぎ込む川たちはそれほど大河ではないのですが、その豊かな水量が圧倒的です。
 そしてその豊富な水が田畑を潤しています。

 道路の右側はまるで大海原のような大湖。そして左側は広い田畑なのです。
 日本全国、海岸道路は無数にありますが、塩分のある海ではこういうわけにはいきません。
 琵琶湖は海ではなくやっぱり湖なんだ!とつくづく感じさせられた景色でした。

 水、そして田畑。
 なんだか農耕民族としてのDNAが揺さぶられるような光景ですが、残念ながらシャッターが切れたのは、もう田園が終わる間際、信号待ち中に運転席から「とにかく一枚!」と撮ったこれと・・・

 まだ、そんな光景があることも知らず、ネイティブ近江アンのオジサンと分かれる時に「一応、琵琶湖トイメンの麦畑なんぞも!」と特に意識することもなく撮ったこの2枚だけです。(汗)
 ザンネン、無念ですが、まぁ、しかし、仕方ありません。^^;

 実際、琵琶湖で道草を喰い過ぎて「ヤバッ!ちょっと急がないと宴会の時間に間に合わなくなってしまう!」となっていたことも事実ですから・・・

 更に琵琶湖大橋を渡り、湖南の大津市に入ったまではよかったのですが、そこから約5キロがまさに鬼の渋滞でした。
 カーナビのマップも雄琴温泉までの道路がずっと真っ赤か!
 迂回路も知らないし、今更慌てても仕方ないと時計を見ながら渋滞の列にはまっていました。

 結局、目的の宿に着いたのが午後5時45分。予定は6時宴会開始と聞いていたのでギリギリ滑り込みセーフってやつでした。(結局、宴会は少し延期されて7時からってことになりましたので一風呂浴びる時間をいただきましたけど…^^;)
 しかし、なんと朝8時半に群馬を出発したわけですから、所要時間は驚きの9時間15分となってしまいました。^^;

 正直、少し疲れました。
 でも、これから懐かしい皆さんとの楽しい時間が始まります。

 続く…

 < Nikon D700 + AF-S Nikkor VR28-300mm F3.5-5.6G >

2 件のコメント:

  1. 下から7枚目も良いですね。
    水鳥の配置も絶妙です(鳥種が不明ですが)
    琵琶湖はほとんど知らないという事に気が付きました。
    ぐるっと回ってみたいものです。

    ちなみに、大津あたりは京都にも近く、関西圏なのですが、彦根より東は、名古屋文化圏になるらしいです。
    どこから?というのが不明ですが、うちの母校の名古屋の大学にも結構行っておられる方がいるみたいです。
    関西からは名古屋の大学には目もくれず、いきなり関東に行きますからね。

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  2. はりーさん、こんにちは。

    暑かったり寒かったりで、本日、頭痛発生でもあり、体調ドツボのくりまんじゅうです。^^;
    琵琶湖には水鳥や様々な鳥が多数いて、そういう意味では添景には困らないですが、むしろ余分な場所にいて欲しくなケースもありました。
    ファインダー覗いていてシャッターを切ろうとした瞬簡に目の前を横切る鳥なんかもいましたし…^^;

    >ちなみに、大津あたりは京都にも近く、関西圏なのですが、彦根より東は、名古屋文
    >化圏になるらしいです。

    そうでしょうね。
    で、湖西や湖北だと北陸文化圏も入ってくるのかもしれません。
    街道の要所でもあり、周囲に往来が困難なほどの高い山があるわけでもないので自然とそうなっていったのでしょうか。
    こういう地域の特性も面白いです。

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