(榛名神社その1からの続きです。)
 最後の石段を登ると…
 ようやく本殿に着きます。
 背後に聳える「御姿岩」にご神体をお祀りし、接続して権現造の社殿が建てられています。
 さらに国祖殿、額殿、神楽殿、縁結びの杵築社が祀られてます。
 ふと、腕時計を見ると時刻はPM4:30。
 実は、本殿の前で、なかなか愉快なカップルに遭遇しました。なので、話は横道にそれますが、少々お付き合いください。
 くりまんじゅうが本殿周辺の景色を見ていると、突然、若い女の子の大きな声が聞こえてきたのです。
 「ここまで来て、絶対ヤダかんねぇ!」
 それに対して、彼氏らしき人がこたえています。
 「うん、分かるよ。そうだよね!」
 歳の頃は20歳前後に見えるカップルのお二人でした。(って、カップルはお二人に決まってるか!)
 やけに短いミニスカートを穿いた女の子は如何にも最近風のいでたちです。対する男性はやや小太りで人の良さそうな・・・ついでに気も弱そうな人でした。(こっそりお二人の写真も撮りましたが、やはり公開は出来ません(笑))
 すぐ近くで黙って話の内容を盗み聞いていると、おみくじ(100円)を買いたいらしいのですが「500玉」しかなくて、どうやら、それで揉めてる様子です。(笑)
 「どうすんのよ!ねぇ、どうすんのよ!私、絶対、やだかんねぇ…」
 彼女の凄い剣幕に彼氏タジタジ、おどおどするばかりです。
 「うん、そうだね・・・」
 困った顔をしています。
 そこへ、本堂の戸締りをする為(たぶん…)に、外廊下を歩く白服の方が…
 (はい、右に薄っすら見えるこの方です…)
 するといきなり彼女が叫びました。
 「ねぇ、神主さん、神主さ~ん。両替出来る?両替!」
 突然、いきなり両替を迫られ、鳩が豆鉄砲でも食らったような顔をする、どうみても20代前半の白服の青年。(分かりませんが、まず神主さんではないでしょう。そんな雰囲気です!)
 「すみませんが、ここでは、両替は致してないのですが…」
 白服の青年、おごそかな雰囲気でそう返事をしましたが、イマドキ彼女、まったくひるみません。
 「ありえな~い。ここまで来て、おみくじ引けないなんてありえな~い!ねぇ、ありえないよね!」
 そう言いながら、彼氏に同意を求めます。
 「う…うん!」
 彼氏、小さく首を縦に小刻みに振りながらも、もはや、どう対応していいのか分からないご様子。
 「いいじゃん!神主さん。両替してよ!あたしたち、困ってんだ。人助けだと思って…さっ!」
 そんなやりとりを聞きながら、(仕方がない…くりまんじゅうが両替してやるか…)と財布を取り出そうとすると…白服の青年、仕方なさそうにどこからか、小さな財布を取り出して、両替してあげました。
 「人助け。マジ感謝!」
 そういう彼女の隣で彼氏ペコペコ頭下げてました。米搗きバッタくんです!くりまんじゅう、もう可笑しくて笑いを堪えるのが必死でした。
 そして、二人は早速おみくじを購入!
 「ねぇ、何、出た!何、出た!私、『吉』。幸先いいよ!」
 いったい、何の「幸先」なのか分かりませんが、とにかく、彼女、上機嫌です。
 「早く、あけなよ!」
 彼氏に催促する彼女。
 「大吉だ…」
 「ウソ。マジで!それって、超ラッキーじゃん!来た甲斐あったよね。」
 「う、うん…」
 彼氏、もう帰りたい様子です。
 でも、彼女、帰ろうとしません。本殿周囲の景色をじっと見上げてます。
 「でもさ、いるよね。ここ、絶対、いるよね!いると思わない!」
 「うん…」
 「いるって感じする。ビンビンくるもん!」
 ゼスチャー交じりで力説してます。
 すると、そこへ戸締り終えた白服の青年がまた廊下を…
 「ねぇ、神主さん!ここ、いるよ!絶対、いるね!保証する!」
 彼女に保証されても困るのか、それとも青年、関わりたくないのか、小さく頭を下げて通り過ぎていきました。
 彼女の会話には基本的に主語かないので、彼女自身が「何」がいるといっているのかは分かりませんが、けれど、「何かがいる」という感じは実によく伝わってきました。
 荘厳かつ幽玄な世界…確かに「いそう」です。
 お二人はしばらく不思議な会話をしながら、やがて、楽しそうに帰路につきましたが、くりまんじゅうはそれからも一人でしばらく見学をしてました。
 なので、その3に続いちゃいます…












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