とうことで、今日は聞きかじりの「三ツ矢サイダー」の歴史のお話。(笑)
三ツ矢サイダーが生まれたのは明治17年(1884)。
当初は「三ツ矢平野水」という名前で発売されたそうです。名前の「平野」とは兵庫県の川西市にある平野鉱泉の「平野」。
ようするに、その鉱泉から出る自然の炭酸水。それを瓶詰めにして売り出したところ、何故か「万病に効く魔法水」ともてはやされたそうです。
(当時、平野鉱泉は宮内省の所有地でもあり、明治初期の外国人迎賓用の炭酸水として、皇室御料品として厳重な管理の下で生産されたようでもあるので一般庶民にはありがたい飲料だったのでしょう・・・)
勿論、自然の炭酸水ですから、味も香りもありません。フランス南部に湧出する天然の炭酸水を瓶詰めした有名な炭酸水、ペリエ(Perrier)みたいなものです。
でも『シュワッ』って感じが当時の人たちに斬新だったのでしょう。
そして、明治42年(1909)に「平野水」を甘み付けして、さらに「サイダーフレーバー」で香り付けして売り出したのが、「三ツ矢シャンペンサイダー」。ちなみに「サイダー」とは英語で“リンゴ酒”の意。ようするに、リンゴ風に香り付けした少し甘いシュワッとした飲み物です。(^^;
昭和27年(1952)、甘み成分を砂糖だけに変更したそうです。
戦後、砂糖が貴重な時期だっただけに、“甘くて美味しい”「三ツ矢全糖シャンペンサイダー」は大当たり!一気に国民的飲料になったと言われています。
当初からアルコール分は入っていなかった「シャンペンサイダー」ですが、子供たちにも安心して飲めるようにとその名から「シャンペン」が外されたのが昭和43年(1968)だそうです。ここで商品名は「三ツ矢サイダー」に完全統一されました。(時代はそろそろ国際化、「シャンパン」の名称はシャンパーニュ地方で生産された物以外には使えないという事から・・・という理由もあったそうです)
その4年後、昭和47年(1972)に紙のラベルを貼り付けたものからビンに直接プリントしたものに変更。薄いグリーンのビンに青いプリント、この辺になると憶えている人も多いでしょう。さらに昭和58年(1983)、ペットボトルが採用されます。
ちなみに兵庫県川西市へ行くと、三ツ矢サイダーの碑が立っているそうです。
移設復元の塔らしですが・・・
また、「三ツ矢」の由来は、平安時代中期に摂津源氏の祖「源満仲」が築城適地を住吉大社(大阪市住吉区)に記念したところ“鏑矢を放って求めよ”との神託のもと「三つ矢羽根の矢」を放ち、矢の落ちた多田(現在の兵庫県川西市市内)に居城を建てたというところから・・・・・・
と伝えられているそうです。
おしまい
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