2009-03-03

妙義神社

 2/26(木)、決算が終わり一息つけたので、お昼休みの時間をまたいで、妙義神社へ一人で行ってきました。

 我が故郷の山、妙義山の東の麓、ひっそり静まりかえった木立の中に、凛とたたずんでいる古い神社です。

 妙義神社へ出向いたのは、なにか特別な理由があったわけではありません。
 突然、「今日は雨も降ってないし、どっか行って来るか」と思った時に、何故か「そう言えば、妙義神社へ最後に行ったのはいつだただろうか…」とふと思ったからだけです。^^;

 毎年、初詣には(そのずっと奥の)「中乃岳神社」へは行ってますが、妙義神社へは、多分30年近く、いや、それ以上行ってない気がします。
 実際、どんなに想い返してみてもどんな神社だったかすら、まったく思い出せないくらいですから…かなり曖昧な記憶ですが、小中学校の頃に行ったのが最後かもしれません。

 妙義神社までは安中から約20キロ。交通渋滞などありえない道ですので、車で走れば約30分弱。まあ、あっという間です。
 11時半過ぎに車に乗り込み、市営の駐車場で車から下りた時、12時を知らせるサイレンが村里に鳴ってました。(最初、火事かなにかと思ったけれど…^^;)

 富岡市の市営駐車場(数年前、妙義町は富岡市と合併しました)から神社までは、だらだらとした参道の坂道を含めても徒歩で5分というところでしょうか…駐車場は「道の駅・妙義物産センター」にもなってます。

 「妙義神社」。

 長過ぎず、きつ過ぎない石段を上がり切り、境内に足を踏み入れた時に感じた印象は「この神社、なんだか妙に色っぽい」ということでした。
 なにがどう色っぽいのか分からないのですが、妙な色気が漂っているような気がするのです。同じ上毛三山と言われる群馬の山にある「赤城神社」や「榛名神社」とはまったく違う艶っぽさを感じました。

 まず、見上げんばかりの大きな総門を潜り、目にとまるのは、高さ十メートルもの石垣です。積み上げは江戸中期、重要文化財に指定されているそうですが、実際、凄い石垣です。よくまこうもぴっちりと積み上げたものだと感心するほどです。

 この季節、境内には花はありませんでしたが、桜の木が随所に植えられているので、春には、この石垣をバックにしだれ桜が咲き乱れ、とても優美だと思います。(春にまたこなくっちゃ…)

 ちなみに、この神社が創建されたのは、今から約千五百年ほど前の、宣化天皇の二年(537年)のことだそうです。

 元々は「波己曽神社」という名のものが、後に「妙義神社」になりました。
 ここには、日本武尊をはじめ、豊受大神・菅原道真公・権大納言長親卿らが奉られています。
 江戸時代には上野東叡山宮御兼帯の社となって、皇室の厚い崇拝を受けるなど、古くから格式の高い神社だったそうです。

 その上に、ある御殿は、宮様御殿とも言われ、常時観覧できる宝物殿となっています。

 円空の作と言われる木彫りの不動明王座像、重要文化財の紙本着色地蔵菩薩霊験記、江戸時代の生活用具や武具などが保存してあるそうですが、「有料」の文字に少し考えて遠慮しておきました。(笑)

 ちなみに、この御殿からは関東平野が一望出来、借景庭園としても有名だそうです。

 石段を上がり、青銅の大鳥居(1668)を潜ると右手に波己曽神社(旧本殿)が現れます。
 ここから更に長くかなり急な苔むした石段を登っていくと、随身門が現れ、さらにその先の唐門をくぐると、黒漆塗り・入母屋造りの本殿があるのですが、一昨年の台風にやられてしまったらしく、現在、波己曽神社(旧本殿)から先は立ち入り禁止になってました。

 現本殿は、石垣と同時期、やはり江戸時代中期に建てられたものだそうで、総門・唐門とともに、国指定の重要文化財に指定されているそうなので是非拝見したかったのですが、残念です。

 金箔で飾られた柱の龍彫刻や柱の羽目板壁に見られる鳳凰を主題とした彫刻は、見応えたっぷりの芸術作品で、日光東照宮の彫物師の腕によるものとも伝えられている・・・と書かれてました。

 後日、必ずまたやってきます。!(笑)

 さて、写真を撮りながら境内をぶらぶらと2、30分くらい歩いたでしょうか。
 帰りは石段ではなく、その脇を通っていた細い道を歩いてみました。

 お墓があります。
 それにしてもここまで朽ちるにはどのくらいの時間が必要なのでしょう。

 その後、妙義神社を後にして、隣接する「妙義山パノラマパーク」へも寄ってみました。あっ、隣接するといってもかなり急な道を登らなければなりません。
 県道沿いに自動車で上がる方が楽です。でも、くりまんじゅうは歩きましたけど…(^^;
 ここには「もみじの湯」という日帰り温泉や「妙義ふるさと美術館」などという施設があります。

 まったく意味はないのですが、なにかに誘われるように県道下を抜けるトンネルを通ってみました。(笑)

 トンネルを抜けると「妙義少年自然の家」へ通る林道があります。
 「おう、そう言えば、35年前、ここを歩いて自然の家から妙義登山へ行ったんだぁ!」と道を見ながら思い出しました。道自体は当時と変わらない感じです。

 パノラマパークへ上がる途中に「ローラーコースター」の乗り口がありました。
 勿論、「帰りはこれ乗るもんね!」と心に決めたことは確かです。(笑)

 「俳句の道」とかいう整備された山坂道を上がっていきます。

 妙義の大文字もよく見えます。

 そしてパノラマパークへ到着。
 園内をぶらつきます。

 パークから見下ろす位置にある「妙義ふれあいプラザ・もみじの湯」。3年程前、ここのカーテンを全部洗濯しました。数が多いので脱着がとにかく大変でした。(笑)

 「妙義ふるさと美術館」にも寄ってみました。

 入場料300円也。

 くりまんじゅう以外にお客さんは誰もいませんでした。(^^;
 美術館の展示作品は基本的にすべて妙義山の絵画です。皆、立派な絵です。

 はい、当初の予定通り…これで下に下りていきます。(笑)

 ということで、約2時間ほどの小さな地元の旅でした。

2 件のコメント:

  1. 石垣の反りと、しっかりした石段。灯籠の台座も立派です。
    良い石が出るのだろう。。。と、思って見ていたら凄そうな岩山に抱えられた神社でした。
    鳥居が無ければ、お寺のようです。

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  2. >良い石が出るのだろう。。。と、思って見ていたら凄そうな岩山に抱えられた神社でした。

    群馬県の最西部に位置する妙義山はとても古い山で、日本三大奇勝の一つでもあります。
    既にしっかりおわかりでしょうが、くりまん写真に年中出てくるあの「山」です。

    >鳥居が無ければ、お寺のようです。

    おっしゃる通り、確かにお寺さんの雰囲気がありますね。
     その証拠に、たびたび大河ドラマのロケ地として使用されているそうです。例えば2005年の「義経」における鞍馬寺、また今年の「天地人」における雲洞庵のシーン撮影も妙義神社で行われたそうです。

    >石垣の反りと、しっかりした石段。灯籠の台座も立派です。

     どうしたらこうもぴっちり隙間なくこれほどの巨石を切り組めるのかと…正直、石垣には一目見て驚かされました。
    でも、写真だとまるでコンクリートで塗り固めたように見えてしまうのが、くりまんじゅうの腕の無さ。(^^; 写真でもその凄さが写せないようではダメですね。(泣)

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