2011-09-24

かつ久無庵

 以前は滅多矢鱈に行くことなどなかった「大胡町」(現:前橋市)でしたが、最近、とかく行っています。
 理由は言うまでもなくぷじょ~くんのお陰!
 まっ、メンテ工場が大胡にあるってことです。^^;
 しかし、くりまんじゅうの住む安中からだと結構遠いです。約30キロほどの道程でしょうか。
 面倒ですが、仕方がありません。乗りかかった腐乱車。これも運命と諦めております。(汗)
 けれど、いいこともある。
 同じ県内とは言え、あまり行くことのない場所なので、初めてのお店でお昼を食べたりすることが出来ます。


 この日、訪れたのはここ。
 『とんかつ かつ久無庵』です。
 高崎高島屋にある「かつ久」には度々行っていますが、本店と言うべき50号沿いのこちらのお店に訪れるのは「フォアザファーストタイム!」です。
 とんかつ好きのくりまんじゅうが県内で3本指に入ると思っている(いた?)とんかつ屋さんの本店。東京水道橋のかつ吉から暖簾わけをしたという名店です。
 でも、前回前々回と高崎高島屋のかつ久で食したとんかつは正直頂けませんでした。


 なんだか揚げた豚肉にしっとり感がなくて、パサついている感じ。^^;
 店員さんのサービスもなんかちぐはぐで感じのいいものではなかったし、串カツ定食頼んだら、「串カツは売り切れました!」と言われたのに、何故か「ミックスフライ」に串カツが入っていたり・・・^^;
 なので、かつ久でとんかつ食べるのはもういいか!とも思っていたのですが、これまで数十年お世話になったお店ですので、「無庵」で食べて最終判断をしてみようと思ったわけです。


 「二度あることは三度ある!」のか、それとも「三度目の正直!」になるのか!
 期待と不安を胸にしながら(んな大げさな!^^;)、とてもとんかつ屋さんとは思えない門を抜けて入店してみました。


 玄関です。
 ドアノブもなく「いったい、このドアはどうに入るのか?」と思っていたら、いきなり分厚い木製の扉が開いて驚きました。自動ドアだったのですね。(笑)


 重厚な古木で作られた古民家風の店内はかなり広いです。
 白熱灯の灯かりに照らされた少し暗めの空間は落ちついた雰囲気が漂っています。
 そこに窓から入り込む自然光と樹木の緑が彩りを与えています。


 もちろん店内『禁煙』です。
 最近、多いので慣れました。(笑)


 オーダーをすると、まずはこれがやってきます。
 お好きなだけお食べください!という3種の漬物セットです。
 これをつまみにお茶を飲みながらとんかつがやってくるのを待つ!
 そして、これがなければかつ久じゃないのですが、高崎高島屋のお店では前回も前々回も出てきませんでした。
 単に忘れただけなのか、経費の掛かる高島屋では中止にしたのか分かりませんが、これが出るか出ないかだけでポイントが違います。


 あっ、一緒にボールに入ったシャキシャキキャベツもやってきましたが、そちらの方は写真撮り忘れました。(笑)
 なので小皿によそった漬物とお手元でも。(汗)


 文庫本を読みながら真打の登場を待ちます。


 ちなみにこの時読んでいたのは伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」。(別に何読んでいるかなんて知りたいと思う人なんぞいないと思うけんど・・・^^;)
 『伊坂小説の集大成』と称される作品らしいです。
 「らしい」というのは、伊坂幸太郎を読むのは初めてなので…(汗)
 第5回本屋大賞及び第21回山本周五郎賞受賞ってことで、手にしてみたのですが、いや、話の序盤から多くの伏線が張られて、魅力的な人物が数多く登場し、特有のエッセンスをふんだんに盛り込んでいて面白い作品でした。
 「オズワルドにされるぞ!」(笑)とだけ言っておきます。


 じゃーん!
 待つこと約20分。とんかつちゃんが我がテーブルにやってきました。
 うわっ!しかし、なんじゃコレ?
 コロモがまるで炭の様、真っ黒黒助じゃありませんか?
 高温で揚げ過ぎて真っ黒になっちゃった?
 な~んてことはあろう筈もなく、本日は一日限定20食という「特選黒豚黒とんかつ」です。
 そう黒豚だから自然ところもも黒くなる!
 なんてことも当然ありません。^^;
 黒パン粉を使っているだけです。
 食べてしまえば普通のとんかつと味はあまり代わりません。


 断面はいい感じです。
 ということで、写真なんかどうでもいいので、早速くいただきま~す!
 箸で一切れ摘んで軽くソースをつけてパクリ!
 「うっ、美味い…」
 昔は「うまいとんかつは塩で食うべし!」なんて、したり顔でくだらん薀蓄語っていたこともありますが(汗)、やっぱりとんかつは普通にソースで食べるのが一番美味いです。30年掛かってそんな結論に達しました。^^;
 かりっととしたコロモに包まれた分厚い肉は、斜めに包丁が入れられ、低温で揚げたと思われる肉の中ほどは僅かにピンク色で極めて柔らかく、心地よい弾力を伴い噛み切れていきます。
 さっぱりと切れの良い脂身と味わいが深い赤身のハーモニー。
 うーむ、これぞまさしくかつ久のかつの味です。

 と書いてみましたが・・・
 正直に心根を吐露すると「この世にこんなかつがあったのか!」というような昔ほどの感激はなかったです。(汗)
 以前は舌が美味いのはも勿論のこと、それ以上に身体が、全身が美味いと言ってました。
 まっ、しかし、それは仕方がありません。
 多分、かつが変わったのではなくて、年齢と共にくりまんじゅうの身体が変わったのかもしれませんです。^^;
 若い頃は「モア脂!」でしたが最近は「ノーモア脂!」ですから・・・^^;


 食後の黒胡麻のアイスです。
 口直しにさっぱりとして食べ易く美味しかったです。


 帰り掛けトイレによって「パシャリ」!
 なんとなくこの時の心情を微妙に感じさせる寂しいショットです。(笑)

 まっ、とはいえ相変わらず美味しいとんかつ屋さんであることには変わりません。
 機会があればまた訪れたいです。

 < Nikon D700 + AF-S NIKKOR VR28-300mm F3.5-5.6G >


 この日はチャップの故郷「名犬牧場」(の駐車場)にも寄って来ました。^^;

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