昨年末、購入した28-300mmという高倍率ズームレンズ。
グルリとズームリングを廻すだけで広角から望遠まで撮れちゃうし、更に最短撮影距離も短くて近接撮影も可能なとっても便利なレンズです。
ご存知の方はご存知ですが(汗)、くりまんじゅうはこの他に「70-300mm」という望遠ズームレンズも持っています。
このレンズ、写りがいい割に比較的リーズナブル。なので純正ニコンレンズの中でも、もっともコストパフォーマスンスの優れているズームレンズだと思っています。
でも、普通に考えると「28-300mm」が一本あれば「70-300mm」はもはや不要じゃないかとお思いになる方もいらっしゃるかと思います。
はい、不要です。^^;
…って言っちゃったら話が続きませんので、無理やり展開させちゃいますが、この2本のレンズ、実は少し性格が異なります。
まず、高倍率ズームってやつは全域最短撮影距離50センチとか言って、その近接撮影距離は短いけれど、テレ端300mmの撮影倍率で50センチまで寄れるかというとそんな都合は良くないのです。(最短撮影距離というのは一番近くまで寄って焦点が合う距離。ちなみに70-300mmは1.5mです。)
このことを最初に疑問に思ったのは昨年末、37suさんにプレゼントしちゃった「18-200mm」というDX用の高倍率ズームを使っていた頃(2年半位前)。
このレンズも広角側から望遠側まで最短50センチまで寄れたのですが、200mm(DXなのでFX300mm同等)の望遠側で遠くを写すと「ズド~ン」と景色が迫ってくるのに、近くを写すと何故か妙に普通。(汗)
同じ倍率で写るのならば、マクロレンズで寄った時のようなサイズで見えるかと思っていたのになんか肩透かしくらったような気がしました。
で、不思議に思ってネットを調べたら、小難しいことは書きませんが、まあレンズの「光学特性」ってことで、そういうものだと理解しました。(爆)
で、そのことを先日の記事にちょこっと書いたのですが、それを見たhiroinouyeさんが、「論より体験」ということで早速、実験してくださいました。
偉い!!!!
ネットをちょこっと調べただけの上っ面の知識だけで流してしまうくりまんじゅうとは違います。この姿勢、見習わなくちゃいけません。いやっ、さすが亀の甲より年の功!(汗)
ということで、前振り長くなってしまいましたが、hiroinuyeさんを見習って、フォーカス位置によってどのくらい違うかを検証すべくちょっと試してみました。
(と言ってもhiroinouyeさんのようにカメラ位置が変わらないようにちゃんと三脚とか用意せず、ただテーブルに線引いてその位置に肘を乗せて撮るという実に安易な方法をなのですが…^^;)
被写体はこれです。数年前に伯母に貰ったガラスの小さな置飾り。
位置関係で窓際のファンヒーターの上に置いたのですが、ファンヒーターの天板がフラットじゃないので垂直に立っていないのがとても気持ち悪いです。(汗)
重ね重ねすみません。
まずはこれをご覧下さい。
左が「28-300mm」右が「70-300mm」のテレ端「300mm」です。
撮影距離は70-300mmの最短撮影距離の1.5m(約)。
比較するべくもなく、まるで違います。
じゃあ、次は「70-300mm」を「200mm」にして比較です。
左が「28-300mm」の「300mm」右が「70-300mm」の「200mm」です。
うーん、まだ「70-300mm」の方が大きく写ります。
じゃあ、今度は「150mm」と思ったのですが、「70-300mm」のズームリングには150mmの表示はなく次なる焦点距離は「135mm」。
仕方がないのでそこで撮影。
左が「28-300mm」の「300mm」右が「70-300mm」の「135mm」です。
ようやサイズが逆転しましたね。
2枚の写真から判断すると概ね「70-300mm」の「160mm」前後が同じサイズに写る感じです。
そして、今度は「28-300mm」を最短の50センチまで寄ると「70-300mm」の最短撮影距離の150センチのものとほぼ一緒の撮影倍率になりました。(言うまでもなく無限遠ではどちらのレンズも同じです。)
なるほど、高倍率ズームも「足で稼げ」っていうレンズなのですね。(笑)
とは言え、望遠ってやつはそもそも近くにあるものをより大きく写すのではなく、遠くにあるものをある程度の大きさに写すことが主な機能ですので、別に大きな問題ではありません。
最短距離が短いってことは、座ったままテーブルの上にある料理とか撮れるし便利っていう点ではやはり軍配上がります。
しかし、折角のニューレンズ。こんなものばっかり撮っていないで、たまにはちゃんとしたものでも撮らないとな~。(爆)
< Nikon D700 + AF-S VR Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G & 28-300mm F3.5-5.6G >
レンズによってかなり違いが出るのではと思っていましたが、やはりそうなんですね。でも、逆転までするとは思っていませんでした。
返信削除2枚目とかを見ると、「看板に偽りあり!」
返信削除と言いたくなります。
同じ1.5mぐらいだと、90mmマクロとかとあまり変わらないくなってしまうのでしょうか?>28-300mm
そういえば、うちにも70-300は有りましたので、そのうち確かめてみましょう。
hiroさん>
返信削除実際に比較するとかなり違うのに驚きました。
まぁ、高倍率レンズ(IFレンズ)の宿命なのかもしれません。
はりーさん>
ニコンのHPにも「光学系の特性上、撮影距離が短くなるにしたがって焦点距離が短くなります。」とあるので、そういうものなのでしょうね。(汗)
http://www.nikon-image.com/products/lens/about/technology.htm
のIF方式の記述内。
1.5mでは90mmということはないですが、150mm前後じゃないでしょうか。
でも最短の50センチになると限りなく90mmに近づく。まぁ、105mmのマクロレンズといい勝負しそうです。
なので正確に書くとすれば「無限遠時「28-300mm」最短撮影時「28-105mm」」と書くべきかと・・・(笑)
初心者ですが大変わかりやすく理解出来ました。ありがとうございました。
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