2009-10-07

信州安曇野 いわさきちひろ美術館

 (安曇野 大王わさび農園からの続きです…)  

 大王わさび農園から、およろ10キロ弱。
 次なる訪問地は今回の目的の場所でもある「いわさきちひろ美術館」です。

 「いわさきちひろ」

 子供を水彩で描く、ファンの多い有名な画家であり絵本作家ですが、正直に言うとくりまんじゅうはあまり好きではありませんでした。(^^;(でも、今回、少し好きになりました。)

 どちらかというと「葉祥明」の方が好みでした。(^^;

 今から30年位前、インターネットも携帯もない学生時代、初めて群馬を離れた人恋しさに、毎日のように手紙を書いていた頃、文房具売場に「いわさきちひろ」の絵が描かれたものと「葉祥明」の絵が描かれた便箋が並んでいて、迷わずいつも「葉祥明」のものを買っていました。

 随分と沢山買ったものです。
 それ以降、まったく手紙を書かなくなってしまったので、文具店のレターコーナーなど寄ることもなくまったく知らないのですが、あの便箋、まだ売っているのでしょうか…

 あっ、今、ふと思ったのですが、くりまんじゅうの写真の先にはひょっとしたら、葉祥明の絵があるのかもしれません。あのメルヘンチックなタッチがとても好き…

 今の今までまったく無意識でしたが、ひょっとしたら、タイトルの「yume-no-nakade」もそこからきているのかもしれません。
 潜在意識がそうさせたのか!

 でも、多分、きっとそう…なようなきがする。(笑)
 (まるで、カミングアウトじゃん!笑)

 作品、展示物は撮影禁止なので、お写真は美術館やそこから見える風景です。

 この日はまさに雲一つない「いい天気」でした。
 奥に見える高い山はなんだろう。
 方角的には鹿島槍ヶ岳あたりでしょうか。

 実は、いわさきちひろのこと、何も知らなかったので、ネットで少し調べてみました。
 知ってる方は読み飛ばしてください。^^;

 1918年12月15日生まれ。(生きていれば90歳)
 当初のちひろは油彩画も多く手がけていて、仕事は広告ポスターや新聞・雑誌のカットや表紙絵などが主だったそうです。

 その頃の、ちひろの絵には「少女趣味、可愛い過ぎる」などの批判があり、ちひろ自身もそのことに悩んでいたといいます。

 そして、ちひろが44歳(1963年)の時、雑誌「子どものしあわせ」の表紙絵を担当することになったことが、その後の作品に大きく影響を与えたのだそうです。

 「子どもを題材にしていればどのように描いてもいい」という依頼に、ちひろはこれまでの迷いを捨て、自分の感性に素直に描いていく決意をしました。

 そして1962年の作品『子ども』を最後に油彩画をやめ、以降はもっぱら水彩画に専念することにしたそうです。

 「子どものしあわせ」はちひろにとって実験の場でもあり、そこで培った技法は絵本などの作品にも多く取り入れられています。

 当初は二色もしくは三色刷りでしたが、1969年にカラー印刷になると、ちひろの代表作となるものがこの雑誌で多く描かれるようになりました。

 この仕事は1974年に55歳で亡くなるまで続けられ、ちひろのライフワークともいえるものであったそうです。

 しかし、55歳でお亡くなりになっていたのですね。何故か芸術家には多いですが、いわさきちひろも短命だったのですね。

 ところで、話はいきなり変るのですが、いわさきちひろ美術館、入場料は800円なのですが、面白いと思ったのが身障者が「半額」で付き添い者が「無料」というシステムでした。

 父は10年近く前に心臓を患い、ペースメーカーを埋め込んでから、いわゆる一級身体障害者になってしまったのですが、本人いわく「こういうところは初めてだ!」と言っていました。

 「普通、逆だろ!」とも…

 しかし、考えようによっては、なるほど理にかなった制度なのかもしれません。

 身障者が見たいと思って(見たいと思っていない)付き添い者を同伴することはあっても、それを見たいと思う健常者が見たいと思わない身障者を連れてくることは常識では考えられませんから…

 そのことを父に伝えると「あぁ、そう言われれば、確かにそうだな!」と本人も納得していた感じですが、最初はどうも引っ掛かっていたみたいです。(笑)

 美術館は97年に開園でもう12年経つそうですが、まったく古さを感じさせない清々しい建物でした。

 建物の開口部が大きく、光と風の取り込みがいいのでしょう。
 気持ちのいい美術館であり空間です。

 ちなみに隣が公園であり(というより公園内に美術館があるという方が正確でしょうか…)、更にその隣には日帰り温泉(すずむし荘)もあります。(美術館とのセットチケットもあるそうです)

 美術館は一度入館料を払えば、何度でも入退園が可能です。

 だからでしょうか、美術館の展示物をみるというより、ここでリクライニングチェアーなどに座ってゆっくりしている人や絵本コーナーで本を読んでいる人もとても多かったです。

 ここでの滞在時間はゆっくりと約一時間半。
 念願の「いわさきちひろ美術館」伯母もとても喜んで満足してた様子でした。(^^)

 でも、くりまんじゅうは約一時間で退園して、30分ほどは公園を歩いてました。(^^;
 その時のお写真はまた明日。

 < Nikon D700 + TAMRON SP AF28-75mmF/2.8 XR Di >

2 件のコメント:

  1. いわさきちひろ...ねぇ。
    有りましたね、便せんとか。
    大学生の時は良くお手紙書きました。
    たまたま私も、ちひろにはあまり惹かれませんでしたねぇ
    私はと言うとさらに、葉祥明より林静一が好きだったのですが(笑)
    先日、本屋で林静一の単行本を見て、買おうかと思ってそのままになっています。

    いろんな事が思い出されます。

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  2. 林静一っていうと「小梅ちゃん」じゃなかったでしたっけ。(笑)
    気持ち、「夢二」っぽい絵を書く人。
    いや、実に渋いところ、好きだ!>はりーさん
    でも、くりまんはストライクゾーンじゃなかったです。^^;

    多感な年頃でしたから、手紙はよく書きました。
    そう言えば、筆使って墨で手紙やら葉書やら書いてきたやつもいた。そう、お前のことだ>I山S!
    この間、同窓会で字を見たら当時と同じ字を書いてました。
    そういうのってのも変らないものなのですね。^^;

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