2007-12-02

鳥居観音・奥多摩

11月23日(金)勤労感謝の日。

 週の初めより今年初めての強い寒波が来て、山は大雪になったというニュースを聞き、くりまんじゅうは密かにこの日「初スキー」を狙ってました。

「明日、休みを取ったんだけど、どうする?」
 前日の夕方(ぷちぷちクラス忘年会へ出かける前)、ぶ~このそんな問い掛けに、すかさず「スキー行かない?」と返事をします。
「スキー?」
「うん、みつまた・かぐら とかもう全面滑走可能らしいよ」
「スキーかぁ…」
 ぶ~こは少し浮かない顔です。
「スキーはやだ?」
「嫌やじゃないけど…」
「けど…?」
 ぶ~こは「けど」が多いのです。そして、「けど」の後をあまり言いません。
「けど、何?」
 もう一度、訊きます。
「今年、最後の紅葉を見に行かない?」
「えっ、紅葉?もう、山の紅葉は終わっちゃったよ。山は雪だもん」
 さすがに紅葉は飽きつつもあり、既に頭はスキーに決めてるくりまんじゅうは思わず不満そうな声を出してしまったのです。
 するとぶ~こが言いました。
「もう、終わっちゃったかな… 紅葉も今年はこれが最後だろうし、明日はお休みだからお父さんとお母さんを連れて行ってあげたいんだけど…」
「………」
 ぶ~このそんな言葉に思わず反省です。いい歳してまったく自分本位。同時にありがたいものだとも思いました。

「分かった。じゃあ、明日は「奥多摩」にしよう!親爺、お袋に話しておいて!」
 そう言って、くりまんじゅうは高崎の街へ出かけていったのです。

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 朝、八時過ぎ、「行ける?」と母親が覗きに来ました。前日、飲み会だったくりまんじゅうの二日酔いを心配している様子です。(苦笑)
大丈夫!
 そう返事をしましたが、本当は少し大丈夫じゃなかったかもしれません。(笑)

出発はam9:300でした。勿論、シロも一緒です。


 R18を東に進み、高崎の街中を抜けて、関越道「高崎IC」に乗り込みます。さすがに三連休の初日とあって、東京からの下り方面は断続的に大渋滞でした。
いつものようにシロが落ち着きをなくしたのが、高坂SAの少し前。そろそろトイレタイムです。

 ドッグランで遊ばせます。周囲にも犬を連れた人たちが大勢いました。ラブラドールを連れたある女性がシロに近づいてきて、「なんて犬ですか?」と訊いてきました。
「イングリッシュ・セッターといいます」
「白くて艶があって綺麗ですね」
 老犬シロを褒めてくれます。
「うちのはもう8歳なので、おじいちゃんなんですよ」
 …?…8歳…おじいちゃん?…
「こいつはもう12歳なんですよ…」
「う、嘘!なんて若々しいの?まだ、2、3歳かと思った!」
 2、3歳だなんてありえません。(笑)けれど、「秘訣はなんですか?」と興奮模様で訊いてきます。しかし、秘訣と言っても・・・ぐうたらしてるだけなので・・・
 けれど、若いといわれて気をよくしたのかこの日は、なぜかシロは異様に元気になってしまいました。

(シロを若いと言って下さったのは左側のラブラドールを連れた方です。)

 鶴ヶ島のジャンクションで「圏央道」に入ります。正式名称は首都圏中央連絡自動車道です。(知りませんでした)今年の6月に八王子JCまで抜けて、関越道と中央道がつながり大変便利になりました。(まだ八王子まで行ったことないけど・・・)

 道すがら、正面に富士山がきれいに見えます。

 圏央道を青梅ICで下ります。
 まず最初に向かう先は「名栗村」(現:飯能市)の「鳥居観音」です。名栗村は東京都と埼玉県の県境の埼玉側にあります。昨年、やはり奥多摩へ向かう最中、偶然、見つけた紅葉の絶景地です。(昨年は秩父経由の下道でした)まるで京都の紅葉のようです。

 この鳥居観音というお寺は、敷地10万坪という白雲山という山全体が寺域となっていて、その山中に大建造物が点在しているのですが、それらは、いかにも日本的というのではなく、どことなく中国風でもあり、またインド風でもあるエキセントリックな味付けになっています。理由は、鳥居観音は何方でもお詣り頂けます様にと、わざとどの宗派にも属さない(とらわれない)宗派を超えた単立寺院であるからだそうです。

 昭和15年にこの鳥居観音という寺を開いた開祖は「平沼弥太郎」氏という人物。この白雲山は元来平沼家所有のものであり、数々の建造物は私財を投げ打って作ったそうです。今でも実家は麓の本道の近くにあると聞きました。

 また、開山の切っ掛けは「観音を奉れ」との母の遺言だったそうで、非常に親孝行者です。それから平沼氏は観音像を彫り続けました。その数、百数十体。ちなみに、彼は旧埼玉銀行頭取でもあったそうです。

 ちなみに途中に鐘突堂もあります。「どーん」と響きます。

  数日前の寒波で霜に当たってしまったせいか、もみじも去年より色が褪せてました。残念です。  

  それでも下から見ると綺麗でした。

  白雲山の山道を車で奥へと進み行き、行き着く先が救世大観音です。

  もちろん、巨大観音の中は入ることが出来ます。内部には様々な仏様が置かれています。

  一万体観音が壁面全部を覆い尽くしています。参拝者から先祖供養のため奉安されて、堂内に祀られているそうです。毎朝永代経があがり、併せて家内繁栄が祈念されるそうです。

  また、内部は神秘的なステンドガラス越しに明かりが差し込み、この辺は中東辺りのモスクの中の雰囲気が漂ってます。実に無国籍です。

  (その2に続く)
 

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