(この記事の前にもう一つ長いシリーズ物があるのですが(^^;、とりあえず、単発でこいつを先にこなしておきます。(^^;)
8月30日、夏休み最後の日曜日。
最近、すっかり運動不足のチャップの運動の為に人がいそうもないところへ…ということで、「霧積」へ行って来ました。
今にも降ってきそうな灰色の空、天気は良くありませんでした。
それにしても、やはり霧積は山奥です。久しぶりに訪ねてみて一層その感を強めました。
霧積に行くには、碓氷峠、「峠の釜飯」でお馴染みの横川から旧中仙道へ入り、その先の坂本宿から峠の坂道に入る手前を右に折れます。
新幹線開通と共に廃線となった信越線の残された線路や架線を左手に見ながら、そこから離合も苦しむ細い山坂道を進むことおよそ十数キロ…
車道の途切れたそこあるのが、秘境霧積温泉です。
ちなみに掲載写真の切積ダムはかなり手前に位置しています。
江戸時代の終わりに犬が発見したがという霧積温泉は、古くは「犬の湯」とも言われ、明治時代には温泉地としての開発が行われ、十数軒の旅館と政界人や文人などの別荘が建ち並び避暑地として賑わっていました。
しかし、その後、信越線の開通により避暑地はそのひと山の上の「軽井沢」へとその賑わいを奪われていったのです。
その後の山津波により温泉地は壊滅し、現在、霧積温泉にある宿は2軒。霧積館と金湯館が残るのみとなっています。
一度は避暑地として賑わいを見せていた霧積ですが、それは既に100年も昔の話。
現在は、まさに秘境の風情です。
世間から忘れ去られた霧積を昭和の後半になって、一躍有名にしたのが、森村誠一著の「人間の証明」でしょう。
あの小説は「金湯館」が舞台となっています。
森村誠一氏が大学生であった当時、金湯館に宿泊しハイキングに出掛けたそうです。
そして、山頂で宿の弁当の包み紙に刷られていた、“母さん僕のあの帽子どうしたでせうね。ええ、夏碓氷から霧積へ行く道で渓谷へ落とした、あの麦わら帽子ですよ”で始まる西条八十の“帽子”の詩が目に留まり、それからおよそ20年以上経った昭和50年代の初めに“人間の証明”を世に出すに至ったのだそうです。
人間の証明を読んだのは、確か、中学生の時だったような記憶が残っています。
母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、 谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。
母さん、あれは好きな帽子でしたよ。
僕はあの時ずいぶんく悔しかった。だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。
母さん、あの時、向こうから若い薬売りが来ましたっけね、紺の脚絆に手甲をした。
そして拾はうとして、ずいぶん骨折ってくれましたっけね。
けれど、とうとう駄目だった、なにしろ深い谷で、それに草が背たけぐらい伸びていたんですもの。
母さん、ほんとにあの帽子どうなったでせう?
そのとき傍らに咲いていた車百合の花はもうとうに枯れちゃったでせうね。
そして、秋には、灰色の霧があの丘をこめ、あの帽子の下で毎晩きりぎりすが啼いたかも知れませんよ。
母さん、そして、きっと今頃は、今夜あたりは、あの谷間に、静かに雪がつもっているでせう。
昔、つやつや光った、あの伊太利麦の帽子と、その裏に僕が書いたY.S という頭文字を埋めるように、静かに、寂しく。
“帽子” 作、西条八十です。
映画化された「人間の証明」の主題歌の方が記憶に残っている方も多いかもしれませんね。
「ままぁ どぅゆぅりめんばあぁ~」とジョー山中が歌ったあの歌です。^^;
2フレーズめから歌詞が記憶に曖昧になってましたので、ネットで歌詞を調べてみました。(^^;
歌える方は歌ってください。是非・・・(笑)
Mama,Do you remember the old straw hat you gave to me.♪
I lost the hat long ago flew to the foggy canyon. ♪
Yeah Mama,I wonder what happened to that old straw hat. ♪
Falling down the mountain side out of my reach like your heart. ♪
Suddenly the wind came up.♪
Stealing my hat from me yeah.♪
Swirling whirling gusts of wind. ♪
Blowing it higher away. ♪
Mama,that old straw hat was the only one I really loved. ♪
But we lost it,no one could bring it back like the life you gave me. ♪
Like the life you gave me. ♪
お写真は霧積館です。
ちなみに金湯館に行くにはここから20分ほど歩くか、公衆電話で宿に連絡して迎えに来てもらうしかありません。
金湯館に続く道は入り口がゲートで閉ざされています。
テキストを埋める為に載せた^^;西条八十の“帽子”の歌詞はここにあります。(笑)
この六角形の建物は霧積館の名物でもあるお風呂です。
六角形の浴場に六角形のお風呂があります。
旅館の建物とはうってかわってなぜか風呂だけモダンな造りなのです。
与謝野晶子の「はつあきの霧積山の石亭 六方の窓霧にふさがる」という歌にも詠まれたかってこの地にあった共同浴場を再現したものだそうです。
実は20年ほど前に一度だけ入ったことがあります。
明治時代は先端リゾート地だった霧積。なので、こんなモダンなお風呂があったのかもしれませんねぇ。
切積館の脇から群馬長野県境(熊の神社)へと向かう道も続いています。
8月の末とはいえ、気温は18度。
なので、既に紅葉が始まっていました。
本当はゆっくりと2回に分けて記事を書こうと思ったのですが、少しネタが溜まりすぎているので、今回、48枚一気公開にしてしまいました。(^^;
なので、詩や歌詞はいわゆる苦肉の策ってやつです。
お後がよろしいようで…^^;
< Nikon D700 + AF-S Nikkor VR 70-300mmF4.5-5.6 >
歌えますので歌いました。今尚メロディが。。。
返信削除フラワー・トラベリン・バンドなんかも想い出します。
いやはや、あの頃はボクも若くそしてバカだった。
ストウハ。。。 (懐
ちなみに、松田優作はボクの高校の先輩あるよ v(^^)
歌えましたか…(笑)
返信削除ジョー山中は文字ではすぐに「山中」と書けるのですが、言葉でしゃべるといつも「ジョー中山」に間違えてしまいます。(^^;
最近、お見かけしませんが、相変わらず活動はされているのでしょうか…
もう、そこそこのお歳になるはずですよね。
ストウハ…
キッスミー…
ホテルニューオータニ…
人間の証明は、この辺りが謎を解くキーワードでしたね。(^^)
おぉ、そうですか!
ジーパンが下関出身とは知りませんでした。
で、犯人は「岡田茉莉子」だ!(笑)
ジョーは健在です。渋カッコええ。
返信削除⇒ http://www.flowertravellingband.com/jp/index.html
言われもせんのに少し解説しますけど (笑
ストウハ=ストローハット=麦わら帽子
キッスミー=キリズミ=霧積
そして、ホテルニューオータニが泣かせどころです。
スカイラウンジの明かりが麦わら帽子のよう。。。
ママ=岡田茉莉子
と、言うことで。
あの頃アワーな映画とロッキンロールでしたらば私めにお任せ下され!
ちなみに私。おギターを少々嗜んでおりましたので唄えまつ。
以上です。
ご紹介頂いたサイト見てきました。
返信削除JPドメインですが、異国へ行ってしまったかと思いました。(笑)
ロックンロールというよりレゲエしてるんですね。
Wikiで「ジョー山中」調べたら、御歳63歳。
うーん、サイトのお写真などはもっとずっとお若く見えます。あまり昔と変わらん感じ…
笑っちゃったのは「プロボクサー時代、年齢詐称のままライセンスを取得し、プロのリングに上がるもののそれが引退試合となった。」というお話…(^^;
デビュー戦が引退試合っていうのも実に個性的です。
Tokiさんがロック好きというのは存じております。
ただ、ギターをやってたというのは初耳です。
あっ、クラッシックギターを少々…
「禁じられた遊び」なら今でも少しくらいは…っていうのはなしですよ。(笑)
1枚目、額に入れて飾りましょう。
返信削除へそ曲がりなので、人間の証明は観ませんでした。
薬師丸ひろ子は見たけど(笑)
約閉まる(薬師丸、しかしなんちゅう変換だ!)というと「野生の証明」ですね。
返信削除「か、い、かん!」じゃなくて、「お父さん怖いよ。誰かがお父さんを殺しにくるよ」ていうセリフの方。(笑)(「か、い、かん!」はセーラー服と機関銃か!^^;)
森村誠一の証明シリーズは「人間の証明」と「野生の証明」、あと「青春の証明」というやつは読みました。他にも「純白の証明」とか棟居刑事シリーズに証明が付くタイトルがいくつかありましたが、それらは読んでないので知りません。
森村誠一だとやっぱり江戸川乱歩賞を受賞をとった「高層の死角」、あと「腐食の構造」がよかったかなぁ…とか思います。若い頃に書いた作品はやっぱり力があるし…
代表作とも言える「人間の証明」や「野生の証明」はヒットしたけど、映画化前提に書かれたものだけに、推理小説的にはあまりオモロクないです。(^^;
見た目同様、神経質なまでに細かい描写を書き綴るけど、森村誠一は文中のキャラクターの会話がとっても上手いと思います。
あと、短編小説を集めた本(タイトルは「科学的管理法殺人事件」)の中に「公害殺人事件」というのがありまして、その舞台が「安中」であったりします。(笑)
文中では「T邦亜鉛安西精錬所」とかなってますが、小説中に出てくる場所場所がすべてリアル、知ってる場所。(笑)
「この主人公、今、野殿の山のあの道歩いてるぞ。あっ、そこ曲がって、そのオバサンと話するか!てっことは、ひょっとかして、そのオバサンはAさんちのオバサンか?」とか…
うーん、つい、語ってしまった。(汗)
今や、完全に卒業してしまいましたが、一時、くりまん「推理小説」マニアだったことがありまして、年間100冊以上10年くらい読んでたことがあるのです。(^^;
まあ、ほとんど、内容…忘れちゃいましたけど…
あっ、お薦めいただいたので、是非、額、用意いたします。(^^;
語るねぇ(笑)
返信削除推理小説系は、りかゆんのテリトリー
私は、SFとファンタジー系です(爆)
今、NHKでアニメをやっている「獣の奏者」は上橋菜穂子のハイ・ファンタジー(世界自体を構築するもの)
講談社?から文庫が2冊出ていますので、お暇があれば。
(あと2冊はまだハードカバーなので読めていない)
これはお薦めなのです(小学生以上なら楽しめますが、大人が読んでおもしろいです)
「獣の奏者」を読んだら「精霊の守り人」を...
SFは星新一で終わりました。(SFというよりショートショートいうカテゴリーかもしれませんけど…^^;)
返信削除なので、そちら系はまったくといっていいほど語れません。
また、最近は老眼が進み(笑)、本を読むという行為が大変つらくなってきました。
遠近両用を作らなければなぁ…とマジで思っております。(^^;